「それはそうと、今日ギャラリー多くない?」
ふいに見渡した冬央ちゃんが中津くんに尋ねる。
(そういえば、そうかも)
私もよく冬央ちゃんに誘われて試合の際に観に行ったりするけど、男子バスケの姿はよく見かけるけど、今日はいつもよりギャラリーが多い気がする。
「ああ、多分来宮先生が『すごい助っ人を用意したから勝てるから絶対にみんな観に来て』と言いふらしてたからな」
「あの人か…それって単にことはにプレッシャー与えるだけじゃん」
「だよなー」
「ただで、ことははそういうの弱いのにね」
「まあ…」
確かにプレッシャーは精神的に与えるものだけど、でも私の場合はそういう事柄で精神的に苦痛を感じたりしないが。
「………」
むしろ私がプレッシャーを感じてるのは。
「ねえ、くるな先輩も来るんでしょ?」
「えっあ…うん」
冬央ちゃんが何気なく聞いてきて、私は浮かない表情で頷いた。
「なんで、くるな先輩誘わなかったの?」
「別に…」
「月野ってくるな先輩に対して冷たいよな?
姉なのに」
「………」
今回の事を私はくるなちゃんに一切言わなかった。
けど、くるなちゃんは誰かに聞いたのか「試合観に行くね」っと言っていた。
誰からなのかと疑問に思うけど、だいたい分かる。
くるなちゃんはみんなから人気があるから、友達も多い。
どうせ女子バスケ部員の誰かがくるなちゃんに言ったのだろう。
「嫌いじゃないよね?」
「嫌いじゃないよ。
ただ、お姉ちゃんとして見れないだけ」
「………」
(あ、くるなちゃんだ)
体育館に入ってきたくるなちゃんに気づき、くるなちゃんも私に気づいてニコッと笑い私に向けてくれるが、私は気付いていないような素振りを向けてそっぽを向いた。
そんな私の態度にくるなちゃんは少しだけ寂しそうな表情を向けていた気がした。
別にくるなちゃんの事は嫌いじゃない。
昔から大好きだったんだ。
今でも好きなのは好きだけど、でも昔のように好きにはなれないんだ。
ふいに見渡した冬央ちゃんが中津くんに尋ねる。
(そういえば、そうかも)
私もよく冬央ちゃんに誘われて試合の際に観に行ったりするけど、男子バスケの姿はよく見かけるけど、今日はいつもよりギャラリーが多い気がする。
「ああ、多分来宮先生が『すごい助っ人を用意したから勝てるから絶対にみんな観に来て』と言いふらしてたからな」
「あの人か…それって単にことはにプレッシャー与えるだけじゃん」
「だよなー」
「ただで、ことははそういうの弱いのにね」
「まあ…」
確かにプレッシャーは精神的に与えるものだけど、でも私の場合はそういう事柄で精神的に苦痛を感じたりしないが。
「………」
むしろ私がプレッシャーを感じてるのは。
「ねえ、くるな先輩も来るんでしょ?」
「えっあ…うん」
冬央ちゃんが何気なく聞いてきて、私は浮かない表情で頷いた。
「なんで、くるな先輩誘わなかったの?」
「別に…」
「月野ってくるな先輩に対して冷たいよな?
姉なのに」
「………」
今回の事を私はくるなちゃんに一切言わなかった。
けど、くるなちゃんは誰かに聞いたのか「試合観に行くね」っと言っていた。
誰からなのかと疑問に思うけど、だいたい分かる。
くるなちゃんはみんなから人気があるから、友達も多い。
どうせ女子バスケ部員の誰かがくるなちゃんに言ったのだろう。
「嫌いじゃないよね?」
「嫌いじゃないよ。
ただ、お姉ちゃんとして見れないだけ」
「………」
(あ、くるなちゃんだ)
体育館に入ってきたくるなちゃんに気づき、くるなちゃんも私に気づいてニコッと笑い私に向けてくれるが、私は気付いていないような素振りを向けてそっぽを向いた。
そんな私の態度にくるなちゃんは少しだけ寂しそうな表情を向けていた気がした。
別にくるなちゃんの事は嫌いじゃない。
昔から大好きだったんだ。
今でも好きなのは好きだけど、でも昔のように好きにはなれないんだ。


