君と僕の遥かな想い

「はあ…そろそろ行かなきゃ」


1人になるのは好きだけど、余計な事ばかり考えてしまう。


どうしてこうもネガティブな性格になってしまったのだろうか。


「嫌になっちゃうな…嫌だな今日」


何だか足取りが重い気がする。


暗い感情に飲まれていたせいだ。


何とか明るくしなきゃ。


気持ちが暗いと調子が悪くなって、体力低下が早くなり発作が起こしやすくなる。


理由は分かってる。



「ねえ」


よっぽど飲まれているのか、誰かが私を呼ぶ幻聴の声まで聴こえてくる。


「ねえってば!」


「えっ?」


振り向くと本当に誰かが私を呼んでいた。


「あ、やっと気付いた!」


「えっと…」


(誰だろう、この子)


見た感じ、私と同い年ぐらいの女の子だけど。


私と同じボブヘアだけど、どちらかと言えば私よりカジュアルにした感じだ。



「ねえ、あなたよくここでバスケの練習しているよね? 好きなの?」


「あ、うん」


なんでそんな事を聞くのだろうと思うが、普通の事だ。


「私もねバスケが好きなんだ!」


「!」


キラキラした瞳を私に向けてくるその女の子に思わず一歩後ずさった。


なんて…綺麗な瞳をした子だろう。


きっと、この子は純粋にバスケが好きなんだ。


私みたいに暗い感情に埋め尽くされたりしていない。


(羨ましいな)



「ねえ、一緒にバスケしない?」


「えっ…あ…ごめん、これから用事があって…もう帰らなきゃ行けなく」


「あ、そうなんだ」


嬉しい反面、そろそろ戻らないといけないのは事実だ。


「わかった。じゃあ今度声掛けるね♪」


「…うん、ごめんね」



どうしてだろう。


あの子に対して懐かしい感情が来る。


ああ、そうか。


あの子は昔の私と似ているんだ。


「羨ましいな…」


もう一度ぽつりと呟きボールを持って公園を後にしたのだった。