君と僕の遥かな想い

おばあちゃん家に着いた時は6時にまわっていた。


というのも少し寄り道をしていたのでこんな時間になったという訳だ。


「ただいま、おばあちゃん」


「いらっしゃい、ことはちゃん。
ずいぶん遅かったのね」


「えへへ、寄り道してきたの」


「まあ」


「そういや、この町もだいぶ便利になってきたね」


「そうね。スーパーは少し遠いけど」


昔はもっと田舎田舎していたけど、ここ数年でいつの間にか活気してきた。


毎年来る度に変わってきている気がする。


それでもスーパーやコンビニはすぐ近くにはなく、この辺は一軒家や小さなお店しかないけど。



その後、おじいちゃんや叔母さんにも挨拶し、それから徐々に家族が家に帰ってくる。


「あ、お姉ちゃん。おかえり」


「わーまた来たんだ」


「何、その嫌そうな言い方」


「いや別に、褒めてんのよ。よくまあ、毎年来るもんだと」


「別にいいでしょ。こっちの方が涼しいし」


「虫はいっぱい出るけどね」


「うん、まあ……」


先ほどから皮肉な言い方をしている女の人は瑞仲 恵〈みずなか めぐみ〉お姉ちゃん。


昔から嫌味ぽくぼやきな言い方が多くて、私は少し苦手。


そして…。


《ガラ》


「あ、ことはちゃん」


「お兄ちゃん!」


「いらっしゃい、待ってたよ!」


扉から入ってきた男の人に飛びつくように抱きつくと、男の人は私の頭を撫でてくれた。


この男の人は、瑞仲 かなるお兄ちゃん。


優しくてかっこいい男の人。


この2人は私の叔母さんにあたるお母さんの妹の子供で、私の従姉弟である。


2人は双子の姉弟で、私はお兄ちゃんとお姉ちゃんと呼んでいる。


お兄ちゃんに対してはくるなちゃん程のものではないが、愛情を示している。


2人は私より8歳年上の大人で大学生の頃は都会の街へ上京していたけど、就職の機にここに戻ってきたのだとか。