君と僕の遥かな想い

「そっか…そうだね。……そっか」


「………」



矢吹くんはただ頷くだけで、何か言う訳でもなかった。



「ありがとう…ごめんね」


「え…」


そう言うだけでそのまま帰ってしまった。



「………」



やっぱり言うべきじゃなかったのかもしれない。


勇気出して伝えた事に酷く落胆した。


やっぱり矢吹くんでもダメなんだ。


そうなんだ…。




「………ただいま」



しばらく矢吹くんが去っていった姿をぼーっと見つめていて、姿が消えてから家の中に入った。



「おかえり、ことは」


「…ただいま」


くるなちゃんは笑顔で迎えてくる。


私は素っ気ない反応のままくるなちゃんの横を過ぎ去る。


それから自分の部屋に入り、そのままベットに顔を埋めた。



「はあ…」



嬉しい反面少し苦しい。


なんでこんなに苦しいのだろう。


くるなちゃんは悪くない。


その原因を作っているのは私だから。


だけど、どうしたらいいのかは、私にも分からない。


誰かに伝えても結局気まずいだけだから。


矢吹くんもそう思っただけ。


だから、何も言わずに帰っちゃったんだと思う。


くるなちゃんと関係が普通じゃない事は矢吹くんは気付いている筈だ。


どうせ私はどう頑張ってもくるなちゃんみたいにはなれないんだから。


昔みたいにもなれない。



そもそも私とくるなちゃんは、小さい時は仲はとてもよかった。


けど、小学校の頃はあの時は。


くるなちゃんは私を嫌っていたのだから。


どうして嫌われていたのか私には分からない。


それは今でも分からないままだ。


ずっとこのままなんだろうか。


このまま変わらなくて、劣等感を抱いたまま、何年も何年も関わって生きていかなきゃいけないのだろうか。



「はあ…嫌だな本当に…自分が」



劣等感と嫌悪感しかない自分がいつも嫌で仕方なかった。