君と僕の遥かな想い

「だったらなんで…? なりゆきでしたのなら、別に私に対して特別な感情なんてないんでしょ?」


「それはまあ…そうだけど」



はっきりしない言い方になぜかモヤモヤする。



「うーん1つ言えるとしたらことはちゃんだからだと思うよ?」


「えっ」



またよく分からない事を言われる。



「どういう事?」


「どういう事だろうねー」


「………」


もしかしてはぐらかされてる?



「ねえ、ことはちゃんってさーもしかして」


「?」


「気にしてたの?」


「えっ」


「俺とのキス」


「っ…ちっちが…」


「それと…気にした?さっきの」



矢吹くんはからかうようにクスっといたずら気に笑う。



「ぜっ全然! べっべつに…雫鈴先輩のお姉さんとのキスなんて、何にも気にしてないからっ」



気にしてる感ありまくりな反応で強く言い放った。



「……どう見ても気にしてるよね、その感じ」


「だから…違う…」


と、矢吹くんはなぜか近寄って私の腕に触れる。



「!」


「ちょっ」


(近い…)


「なんならもう一回してあげようか」



そう囁くように耳元で言われる。



「は?……っ」


「冗談だけどね」


「うっ」


「まあ、してほしいって言うなら、してあげてもいいけどねー」



「………っ」



絶対にからかわれてる。


矢吹くんって性格悪い。



「矢吹くんってさ…性格悪いよね」


「知ってるけど」


「あと捻くれてる」


「それも知ってる」


「………」


「それと口も悪いよ」


「うん…」



全く否定しない事に驚きはしなかった。


矢吹くんの性質を知ってしまったせいなのだろう。


彼は自分を卑下する人だって。


でもそれって…ちょっと悲しい気がするけど、矢吹くんは気にしないだろう。