君と僕の遥かな想い

「………」



さっき雫鈴先輩のお姉さんとキスしていた。


お姉さんが無理やりしただけだけど。


でも、すごく嫌がってはいたけど。


じゃああの時、別れ際に私にしてきたキスってどういう意味でしてきたんだろう。


矢吹くんは特に気にする様子もなく普通だし。


私だけが変に意識しているだけなんだろう。


矢吹くんはただ挨拶的なものだと思っているんだろうか。


お姉さんと同じような感覚だろうか。


でもお姉さんのは本気で嫌がってたし、私のはどちらかと言うと、矢吹くんの方からだったし…。


やっぱり違うもの?



「……あ、あのね…矢吹くん」


「うん?」


「その…えっと…あの」


「どうかした?」



自分からこういう事聞くのって、なんか自分だけが気にしているようですごく恥ずかしい。


でも、聞かないとずっと疑問で悶々する気がして嫌だし。



(よ…よよ…よし。き、聞こう)



心の中があからさまに戸惑いを感じつつも矢吹くんの方へと顔を向けた。



「あ、あのね…」


「うん?」


「こ、この前…別れ際にした…えっと…その」


「あーキスの事?」


「ふぇっ?」



私は戸惑いながらも伝えたのに、矢吹くんはしれっと何の感情もない感じで答えた。



「でしょ?」


「う、うん…」



あまりにも平然すぎる反応に私はなぜか拍子抜けしてしまう。



(やっぱり気にもしてないんだろうか)


「それがどうかした?」


「えっ…あー…なんでしたの?」


「なんでって…なんでだろうなー。うーん、なりゆき…?」


「はい?」


「なりゆきというか何となくかな?…うーんしたかったからかも」


「………」


あまりにも単的に言うものだから、更に拍子抜けしてしまう。



「なにそれ…。じゃあ、誰とでもしたかったらするって事?」


「えっ…いや。
自分からしたのはことはちゃんが初めてだよ」


「!」


「ていうか、さっきの見て分かったと思うけど、ことはちゃん以外だったら、今まであの人に無理やりされて以外した事ないよ」


「え…そ、そうなの?」


「うん」


また戸惑いが走る。