君と僕の遥かな想い

「……じゃん、できた♪」


「かわいい…」



その後、矢吹くんが何か作ってあげようかと言われたので、その好意に甘えて作って貰う事になった。



「アクセサリーも作れるんだねー。
しかもすごくわいい」



作ってくれたブレスレット頭より少し高い位置に持ち上げて、繊細な作りにじっと眺めた。



「クローバー」



そういえば、最初に会った時に貰ったキーホルダーにもクローバーが付いていた。


「!」


(あれ、そういえば…)


あの木の形のした時計にもクローバーがあったような…。



「クローバー好きなの?」


「うん?」


「くれたストラップと置時計にもクローバーが付いてたから好きなのかと思って」


「あーそうだね…大した意味はないんだけど」



なぜか含みのある反応をされる。



「クローバーって幸運をもたらすって意味があるって言われてるでしょ」


「ああ、そうだね」


「だから付けてるって訳でもないんだけど」


「じゃあなんとなく?」


「それも違うんだけど」


「見た目がいいなって思って、それと…」


「それと?」


「俺がこんな歪んだ性格してるから、せめて作り出す見た目だけは、素敵だなっとか幸運が訪れたらいいなって思ってくれたらなーってそう思って付けるようにしてて」


「………」



これは矢吹くんなりの気遣いってやつだろうか。


矢吹くんは本当は……。


幸せになりたいんだ……。


でも本人はそうは思ってないんだろうな。


けど、矢吹くんは……。



「素敵だね、だから矢吹くんの作品は全部かわいくて素敵なんだね」


「うん…。作ってる本人は全然素敵じゃないけどね」



相変わらず自分の事は卑下するのも全然変わってないけど、矢吹くんは本当は優しい人なんじゃないかと思ってしまう。