君と僕の遥かな想い

「えっと…ここかな」


送ってきていた地図には、驚く事に２つ隣街で歩いていける距離だった。



「案外近いんだ…」



てっきり電車で行くのかと思って定期と財布を持ってきてしまった。



でも、この辺りは今まで来た事もないし反対方向だったので立ち寄る事もなかった。



「この家でいいんだよね」



（あ、表札に雫鈴って書いてある）


「じゃあ、ここなんだ」



雫鈴先輩の家はかわいい色のした家でそこそこ大きいい。


そっとインターホンに手を伸ばし押そうとした時。



「あら、家に何か用かしら？」


「えっ」


と、ふとどこからと声を描けられる。


振り向くと綺麗な女の人が佇んで不思議そうな顔で私を見ていた。



（すごく綺麗な人）


でも、くるなちゃんとは違うタイプの美人さんだ。



「あなた…もしかして唖桐の友達か何か？」


「あ、はい」


「へー唖桐の友達にしては珍しいタイプね。
女の子の友達とかよく来てるけど、なんかきつそうな子ばかりだもんなー。なんか新鮮ね」


女性は私を凝視するかのようにマジマジと見てくる。


（…そんなに見られると恥ずかしいのだけど）



「ていうか、あなためちゃくちゃかわいいわね！
お人形さんみたいね！」


「えっえっ」


女性は唐突にそんな事を言い出した。


（褒められるのは嬉しいけど…）


なんだろう…なんか圧がすごい、この人。


「えっちょっちょっと待って！？」


女性は私の静止を聞く事なくそのまま抱きついてきた。


「きゃー小さくてかわいい」


「離してー」


この状況に困惑しかなく、どうしたら分からずに居たらー。