スゴイにっこりとした顔でこっちに顔を向けて指をさしている美人さん。
やっぱり見間違えじゃない。
隣のイケメンさんも穏やかな笑顔を向けている。
嘘⋯⋯。
「よかったわね。陽葵」
ちょっと、目を赤くしながら私に言う波瑠さん。
波留さんは知ってたんだ。
私が本当は引き取ってほしいことに⋯⋯。
やっぱり波瑠さんにはなんでもお見通しだ。今までずっと育ててもらったんだから。
唯一のお母さん。これからは三条さんが第2のお母さんになるのかもだけど。
勘違いして欲しくないけどこの施設から出たいわけじゃないの。
ここは大好きだし離れたくないけど、それと同じくらい⋯⋯
外の世界も見てみたいなって思ってた。