学校を出て二人で並んで帰る。



この二人の時間が嬉しかったりするんです。はい。




「ねぇ、中岡さんあんなに無視しちゃって大丈夫なの?」





一応心配だから。中岡さんのことが。




まぁこれからも無視してくれるとありがたいとか思ってるけど。




あああああ。私って本当に性格悪い!!




なんで、こんなこと思ってるんだろう!!




ああ。いやだ。




こんなこと思ってる時点でもう悠斗くんと両想いなんて確実にない⋯⋯。



こんな醜い私を好きでいてくれるわけない。





「誰?中岡って」





「え、よく私の教室に来た時に話しかけてくる子」





「ああ。中岡っていうんだ」





中岡さん!名前覚えられてなかったよ!!





もしかして自己紹介したことないとか?





ああ見えて意外とシャイだったりするのかな?




「え、自己紹介とかされなかったの?」




「なんか前に名前はなんちゃらです。みたいな事言ってたような気がする」




⋯⋯シャイじゃなかった。しっかり自己紹介してた。




でも、それでも名前忘れるって⋯⋯。




なんか可哀想になってきました。