真面目に考え出した明里ちゃん。




ごめんね。明里ちゃん。




私悠斗くんにアピールできないよ⋯⋯。



告白することもできない。




だって戸籍上兄妹だもん。




ずっと友達に過去を話さないってことはそれと同じくらい明里ちゃんに嘘をつくことになるんだな。




真剣に考えてくれる明里ちゃんに申し訳なくなる。同時に悲しくなる。




「あ、明里ちゃん!私のことはいいよ!明里ちゃんは好きな人いないの?」



私から出しといてなんだけど、この話題はしたくなかったから話題を変えた。



「え!?⋯⋯いないなあ」




「いないんだ」




「昔はいたけどね!」




「そうなんだね!好きな人できたらすぐ教えてよ?」




「ふふ、うん!わかった!」



弾けるような笑顔。