きっと、本当はすごく、いい子なんだろうなぁ。
本当だったら私と仲良くなんてしないもん。
「まぁ、あんなやつだけど悪いやつじゃねぇから」
「ふふ。悠斗くんって一見めんどくさそうにしてるけど美織ちゃんのこと普通に好きだもんね!」
いとこだし、嫌いになんてなれないよね。
だから、美織ちゃんがくっついても強く言えなかったんだよきっと。
そのおかげでもやもやしてるけど。
「だけど、まぁあいつは妹って感じだな」
そうなんだ。
なんで、それを聞いて、私は今ホッとしたんだろう。
最近なんか私おかしくない?
いや、そんなことないよね。
気のせいだよね。うん。
「私も妹だよ?一応」
そうじゃん、自分で言っててなんだけど私も妹なんじゃん。
てか、私の方が妹じゃん!!まぁ、一応だけどね。
「美織は美織、陽葵は陽葵」
「まぁそうだろうね」
私は血が繋がってるわけじゃないし⋯⋯。
今、決定的な繋がりがないんだ。悠斗くんと私は。

