「じゃあ、早く降りてこいよ」




「すいませんでしたねー」





いつものように言い合う私たち。




私の方が年上なのに⋯⋯。大人気ないなぁっていつも思う。



でも、施設にはこんなに言い合える子はいなかったから新鮮で楽しくもある。



「まぁ、どうでもいいだろ。早く行くぞ」





そういったのは悠斗くん。




言葉的にはだるそうに聞こえるけど表情はなんか楽しそう。



悠斗くんも楽しみなんだよね、きっと。



玄関前に用意された車。





うん。これはなんだろう⋯⋯。





むだに長い気がする⋯⋯。え、車ってこんなものだったっけ。


施設から家まで来る時はもっと小さかったような⋯⋯。