春になったら君に会いたい



のぞみにあのことを告げられてから三日後、俺は再びのぞみの病室を訪れていた。

自分の体質について話すためだ。



「のぞみ、おはよう」
「おはよ、冬くん! どうぞ、入って」

俺が病室を開けると、来ることを予想していたのか、のぞみは微笑んで迎え入れてくれた。

俺は慣れた感じで中に入り、ベッド横の椅子に腰掛ける。今までと同じ病室が妙に違って見える気がした。



「今日は俺の体質について話そうと思って来た」

「体質?」

「俺、人とは違う体質でな。春頃に入院してたのもそれが原因なんだけど」

そう前置きをし、話し出す。


冬になると眠ってしまうこと。
冬の間は眠り続け、春になると目が覚めること。
原因はわかっていないこと。

全て話した。

話すことに怖さはあった。拒絶されるんじゃないかとも思った。だけど、のぞみならわかってくれると心のどこかでは信じていた。


話している間、のぞみは何も言わなかった。俺の話にただ頷くだけ。顔はみるからに真剣で、どこか寂しげなようにも見えた。




「……そうだったんだ」

話し終えると、のぞみは小さな声でそう言った。いつもより若干暗い声。

駄目かもしれない。そう思ってしまった。


のぞみが次の言葉を発しようと口を開く。拒絶の言葉なら聞きたくなかった。

俺は怖くて、気づけばぎゅっと目を瞑っていた。