「あ、じゃあ俺こっちだから」 しばらく歩いて分かれ道に差し掛かったところで浅沼くんが言った。そういえばそうだったな、と思い出して俺は手を振る。 「ファイトだよ、冬くん!」 そう言ってウィンクをすると、タタタッと彼は走って行ってしまう。元気だなぁ、と思いつつもそれに元気づけられている自分がいることに気づいた。 「よしっ! ファイトだ、俺」 グッと右手を強く握って呟くと、やる気がみなぎるような気がして、俺もついつい走り出していた。