「マナー!」
「あ!
結衣!どこ行ってたの!?」
あ、怒って…る?
「ごめん!
溺れそうになって…」
「もう…
心配したんだから!!!
赤羽くんがいなくなって…ゆいまでいなくなったらどうしようって思ってたんだから!」
え…
「赤羽くん…?」
マナが気まづい顔をした。
「あ…」
もしかしてマナ…
「赤羽くんのこと好きだった?」
「え、そんなわけ…っ」
「正直に言ってほしいの」
「…………………………ごめん。
ずっと好きだった。」
そっか……
赤羽くんとマナは両想いだったんだ…
私、告白しなくてよかったぁ…
「本当にごめん!!!!!」
好きになるのは仕方ないよ…?
でも…
「言ってくれなかったのが…ショック」
「結衣…」
タッ
私はマナの前から消えた。
「結衣…っ!」
言ってくれればよかったのに…
いや、今のマナの気持ちになって考えてみよう。
マナはA君が好きだった。
そのことを私は知ってて応援していた。
でも私もA君を好きになってしまった。
そのことをマナに言える…?
………………………………言えないよ
そうだ、普通言えないんだ。
じゃあ私、マナにひどいことした…
一番の友達なのに…傷つけた…
「結衣ちゃん?」
え?

「聖君…」
「どうしたの?
…………心が泣いてる」
心?
「俺、ゆ…いや、人が傷ついてる時、心の中の気持ちがなんとなく分かるんだ。」
凄い力…
「友達の事何も考えないで傷つけちゃった…
ホントに私、友達として失格だ…」
「…そんなこと言わない」
え?
「人はさお互い傷つけあって、傷つきあってこそ仲が深まるんだよ。」
…聖くんの言葉で目を覚ましたよ。
「その友達に誤っておいで。」
そうだね…
「聖君…
ありがとう!!」