「志乃田様〜、私(わたくし)と一緒にペアになりましょう?」

「いいえ!私(わたくし)よね?」

「志乃田さんの為にホテルの中に完備されてるエステに行ってきましたの」

あー……………うるせぇ。

でも、この中には親父の大事な取引先の娘もいるし、丁寧に扱わないとなぁ。


「ごめんね、みんな。僕には約束をした子がいるから」

______ニコッ。

そういえば、みんな誘わないだろ?

「誰ですの?」

「どんなお家の方で?」

逆にそっちに食いついたか……………。

「お待ちなさい。もしかして、神無月様ではないの!?」

「それなら無理ね………………。あの方に敵うわけないわよ。あの方の叔父上は元総理大臣。お父様は外交で有名な企業の社長。お母様は女優…………そんな方を相手にするなんて真似できませんわ」

…………………神無月さんではないんだけど、面倒くさいから黙っていよう。

でも、こうゆうときに限って来るんだよなぁ………。

「颯真さん。ご機嫌」

ほらな。

「もうペアはお決まりで?よろしければ私(わたくし)と組みませんか?」


「きゃー!神無月様よ!!!美しい」

「颯真様といるお姿、お似合いですわ!!!」

周りがうるさい……………。

「すいません、神無月さん。僕にはすでに決めたペアがいますので」



「__っ!?颯真様が誘いを断ったわよ!!?」

「というか、ペアの相手は神無月様じゃなかったの!!?じゃあ、誰よ!!?」


あー…………、嘘が台無しだ。

「……………じゃあ、仕方ないですね。他の方を探してみます」

「お誘い頂いたのに申し訳ないです」


「ねぇ、颯真様!」

「………ねぇ、もう他を当たらない?神無月さんが引き下がったのに、私(わたくし)達も引き下がらないとかはしたないわ」

「…………………わかったわ」

でも、ある意味逆効果?


俺の知ってる女の中で、1番面倒くさくない女といったら………………………………四ノ宮さんかな?

いや、もうさん付けしなくていっか。

アイツならキャーキャー言わねぇし、周りのオンナみたいなことはまずないだろう。

それに、落とす段階の第一歩というしな。〈普通は言いません〉

取りあえず、四ノ宮探さねぇとなぁ〜…………。


ん?

うわぁ〜……………早速アイツも誘われてやんの。

あんな頭突きするような女をよく誘おうと思うよな。〈とか言って、自分も誘う〉

あ、そうだ。