でも、一緒の時を過ごすことによって徐々に心を開いてくれたのよね。

えっと、そう言えば私颯真に何か言ったんだよね?

確か___……。


「遠慮することなんてない。図々しくっていい。気楽に楽しく遊ぼうよ。私はアンタと仲良くなりたいな」

だっけ?

って、あ!!!口に出しちゃった…………。

ほら。え?って顔してる。

普通に考えたら意味不明な言葉だもん。

「気にしないで!」

「…………あぁ」

でも、もし今の颯真に言葉をかけるとしたら……。

「志乃田くん」

「何ですか?」

「本当の自分出してもいいと思う。立場上難しいかもしれないけど、疲れたときは私に裏の顔見せてもいいよ。引かないし、むしろそっちの方が好き」


「…………別に、裏なんてないですよ」

「頭突きしたとき、出てましたけど?」

「………………………はぁ」

出た。

「ほんとアンタは他の女に通用することが通用しないな」

「通用しなくて残念でしたね(笑)」

「まぁ、見せてしまったなら仕方ない。他のやつには言うなよ。俺の評価に関わる」

「はいはい」

うん♪やっぱこっちの颯真の方がいいよ。

人間らしさがでてる。

「四ノ宮さんも表の顔完璧に偽装してるよな?礼儀あるように見せかけて、普通に頭突きする野蛮な女とは」

「野蛮って結構。それに志乃田くんだって、優等生な王子様ぶってるじゃないの」

「「………………………フッ」」

なんか、似たもの同士よね。

外面だけよくするとことか。

それに、なんか前に戻った感じがして少し嬉しいかも。