営業課に戻ると、早速仕事の引き継ぎをすることにした。
営業三課内はチームに別れてる。
私はその中のディスプレイに配属されていた。
デザインチームが起こしたデザインを形にするために手配をかけて、全国にある店舗の販促ディスプレイを準備する。
外回りの営業マンを内勤でフォローしつつ、イベントがあれば必要に合わせて現場でも手伝いをした。
今の私の業務内容は誰にでも代わりは効くとはいえ、一人が抜けることで同僚の負担が増えることは簡単に想像できた。
実際、離職告示を確認した杉崎課長は
「ありえないでしょ!」って、課の負担が増えることへの懸念と怒りで震えた。
だけど、私がそれを心配したところで、もうどうにもならない。
頭の中で段取りしてた今日明日の業務を、隣の席の綾さんに引き継いだ。