「もういいよ、何を見ても。
隠し事はナシにしよう、 」

 身体が離れると圭さんは言った。

「妬いたら可愛いし」

「もう、妬きません」

「無理だな。なんか俺、最近色気が出てきたって言われるし」

 さっきはできなかった、圭さんの胸を叩いた。
 大げさに痛がって見せた後、言った。


「で、准がどうしたって?」

 聞こえてるのに、後回しにするんだから…

「母親を…その、殺したって…」

「准がそう言ったの?」

 私が頷くと、圭さんはまた腕を組んで背もたれに身体を預けた。