コガレル ~恋する遺伝子~



***


 一週間経った。
 基本的には変わらない生活を送ってた。
 家族を送り出して、和乃さんと家事をして、買い物に行く。
 家族を迎え入れて一日が終わる。

 一つだけ以前と違うのは、圭さんに触れるようになったこと。
 家族や和乃さんがいてもいなくても、隙があれば圭さんは私を抱きしめてキスした。

 私は見つかってしまうんじゃないかっていつもハラハラしてるのに、圭さんはどこ吹く風。

「ダメ…です…」

 口では拒否してみても抱きしめられたら、流された。
 秘密を持ってここに居続ける申し訳なさと、隠れて触れ合う背徳に心臓が保ちそうになかった。