「何なんだよ、コレ!!」
「心当たりがあるでしょうが」

 女史は手を止めると俺の方に向き直った。
 応接セットのイスより、デスクチェアの方が高いから、必然と俺を見下ろした。

 女史を無視して中を見たら、葉山さんを背負ってる写真。
 パーキングの出口で、運転席と助手席に並ぶ姿も正面から撮られてた。


「最低だな、」

 過去には成実と撮られて世間を賑わせたこともあった。
 あの時はモデル仲間と複数でいたのに、ツーショットに切り取られた。
 成実は芸能人だからまだいい。

 彼女は一般人なのに…

 ごめん、俺のせいだ。