隣に座った俺のマネージャーは涌井(わくい)。
俺より3つ年上の、肩書きはチーフマネージャー。
男の俺が思うのもなんだけど、なかなかのイケメンだ。
それもそのはずで、元はうちの事務所のモデルだった。
「なんでモデルやらないの?」
涌井が元モデルと知らなかった俺は、そう聞いたことがある。
スカウトされてなんとなくその道に進んだけど、そのうち興味が出たのは芸能事務所の業務そのものだった、そうだ。
「圭、一緒に独立しない?」
たまにそんな恐ろしい冗談を言う、異色の経歴の持ち主だ。
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