…課長のお宅って何線だったっけ?
前にお互いの最寄駅の話になった気がする。
いくら考えても酔った頭では思い出せなかった。
エスカレーターを登る時に、課長に手を引かれた。
ホームにたどり着いた今も手は繋がれたままで、私から外すタイミングは逃してしまった。
電車に乗り込んで腰掛けたところで、ラインの通知が届いた。
圭さんからだ。
急速に襲ってきた眠気と戦いながら、なんとか返す。
スマホをバッグに戻したら、
「着いたら起こすから、寝てていいよ」私の頭は課長の手によって肩に引き寄せられた。
なんだか収まりが心地良くて、ここでも睡魔との戦いに敗北した。
目が覚めたら、ベッドの上にいた。
