ねえ、先輩はいい人すぎませんか?


「ねね先輩、ごめんなさいっ」

そう言って美香ちゃんは走り去って行った




「ねね先輩、立てますか?」


今はねね先輩がいちばん優先だ。



「うーん、大丈夫じゃないかも、」




ねね先輩、ごめんなさい。


「肩貸しますから。」



もっと気をつけてればよかった、。

「ありが…とう」


なんとか立ち上がった。



「はいっ…。」


今更になって耳が痛くなってきた。




「あゆみちゃん?

大丈夫、?」

ねね先輩に心配をかけてはダメだ。


「全然大丈夫です。

ありがとうございます、


保健室、行きましょ!!」




そう言いながら
私は保健室のドアを開ける。


「失礼します…」


保健室には吹奏楽部員50人程が来ていた。

みんな擦り傷程度だ。



「先生っ…

ねね先輩が…!」



先生は来てくれるのだろうか。



「みんな怪我してるから、並んでね」



なんて酷い先生なんだろう

「はい…」


先生の名前は坂田 美由紀という。

おばさんの先生だ。



「ねね先輩、並べますか、?」



大丈夫じゃないよね。

でもねね先輩は
絶対大丈夫って言うんだ。

「…うん、大丈夫だよ?

連れたいって貰えないかな、?」




ほら。先輩は無理をする。

目が痛くて腫れ上がっているのに。

こうしてよく見ると
先生が腹立たしく思う。