「え...?
なんて...?」
おかしいな、耳が聞こえにくい。
そうか、私もこの爆発で
片方の耳を失ったんだ。
ねね先輩とゆっくり保健室へ行く。
私はねね先輩の腰に手を回し、
ねね先輩は私の腰に手を回す。
お互いが支え合う。
「ねね先輩
保健室まで...あと少し...ですよ...!
大丈夫...ですか ?」
「あゆみちゃんも...大丈夫...?
苦し...そう...だよッ ?
私は...大丈夫、だからッ」
私は耳をすまして
ねね先輩の声を聞く。
ねね先輩は
いつも私のために嘘をつくんだ。
大丈夫じゃないのに大丈夫だと。
「ねね...先輩ッ
大丈夫な...訳ない...ですよねッ
見たら...分かりますッ。」
