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「遥奈ちゃん、だよね?
はじめまして。
オレ、恭輔って言います」
「は……はぁ、」
平日の学校帰り、琉惟くんを大学前で待っていた時。
ふと心当たりの無い人物から声を掛けられ戸惑う私。
ちなみに琉惟くんをわざわざ待っていたのは別れ話、とやらを切り出すためで。
「ごめんね、急に声かけちゃって。
琉惟の友達って言ったらいいかな。
大学生になってから仲良くなってさ」
「琉惟くんのっ、ですか!」
怪しんだことが失礼で急いで一礼。
そう言えば私、制服着てるし。
琉惟くんから話を聞いていれば高校生が大学前で待ち伏せという条件で私が琉惟くんの彼女ということは割り出せるか。
「いや、いいんだ。
いきなり声掛けられたら戸惑うよね」
困ったように崩した顔も整っていた。
高身長、イケメン……。
ふむ……。
類は友を呼ぶ?
いや、琉惟は友を呼ぶ?
……まぁそれは一旦置いといて。
「それで……っ、あの……。
どうかしたんですか?」
「琉惟から遥奈ちゃんのことちょくちょく聞いててさ。
偶然にもここで会えたので初対面でつかぬことをお聞きしますが。
最近、琉惟とはどう?
上手くいってる?」
「へっ?」
「ごめん、いきなりプライベートなこと聞いちゃって。
でも琉惟さ、最近なんか……遥奈ちゃんに甘えてる気がするんだよね……」
「甘えてる……ですか?」
恭輔さんの言葉の意味がそれだけでは分からなくて。
首を傾げる。
「オレも琉惟と同じ教師志望なんだけど、今一番忙しいっていうのは……?」
「あ、琉惟くんからも聞いてます」
「そっか。
確かにすっごく忙しいんだけど、琉惟あんまり遥奈ちゃんのこと構ってるように見えなくて」
「……い、いや……そんなことはー……」
「あ、そうだった……?
まぁ、お節介なんだけどオレにはそう見えてさ……。
琉惟に言ったんだ。
彼女さんとちゃんと連絡取ってるかって」
「……えっ」



