違う。そうじゃない。
大好きな人に、こんなことで謝らせてしまったことで、咄嗟に口が開く。

「違うっ……!私が、斎藤くんと仲良くなりたかったの。野球を好きなんじゃなくて……ずっと、野球を頑張る斎藤くんだから好きで。
こっそり図書室から応援してました。

黙っててごめんなさい!」

勢いよく頭を下げる。
やってしまった……。
焦りと緊張で、全てを打ち明けてしまった。

頭を下げながら、斎藤くんの言葉を待つ。
しかしいつまで経っても、彼の反応が無い。

おかしいな……
そう思って、恐る恐る上体を起こす。


…そこには、
顔を真っ赤にした斎藤くんがいて。

「日下部さんが、、、俺を好き……?」

完全に目が点になっている。

え、斎藤くん。
その反応は、どういう反応?

そう聞こうと、口を開きかけた瞬間、