"読書オバケさんへ
同学年だと知って、驚きました。
ぜひ一度、貴方に会って話がしてみたいです。
野球の話とか(笑)
B組男子より"
……何ということだ。
斎藤くんの方から、会ってみたいと言われるなんて。
予想外の展開に動揺する。
しかし、残念なことに本来の私は、"怖い"認定されている。
やっぱり会わないほうがいい。
この関係を壊したくない。
手紙を抜き取ってカウンターへ戻る途中、
グラウンドから野球部の練習を眺める。
「あの人、ほら"図書室の花子さん"…?」
「あー、確かに美人…。」
だから、私の名前は「華」なんだって!
好きな人に振り向いてもらえないなら、
こんな"高嶺の花"なんて、いくらあっても意味がない。
" B組男子さんへ
会うことはできません。ごめんなさい。
ただ、野球を頑張る貴方をこれからも応援しています。
読書オバケより"

