時間を潰そうと本を読み始めた。



読み始めると、本の世界に入り込み、刻々と時間は過ぎていった。




気づくと、少し薄暗くなっていた。




カバンの数が残り2つになっているから、かなりの数の委員会が終わり帰ったようだ。




そう思っていると、人が入ってきた。



「あれ?
佐田は誰か待ってんの?」



誰かなと思ったら、森くんの友達だった。

忘れ物したときにいた人だ…。



「あ〜、えーっと森くん?」


「ははっ!なんで疑問形なんだよ!
お前森と仲いいんだし、もっと自信持っていいと思うぞ!」



笑われちゃった…。

でもこの人いい人だ…!


この人のおかげで少し心が暖かくなったし、自信も持てた。



「森は、もうちょっとかかるかもな!まだ終わってないっぽいから〜」



さりげなく、森くんのことも教えてくれた。



「わかった!ありがとね!」


「おう!じゃあまた明日な!」


「ばいばーい」



彼の背中が見えなくなるまで手を振った。