「グスン……」

寒いよ。雪が降ってる。

裸足で家を飛び出したから足が痛いよ。

こんなところに大きな木がある。

草が生えてるからすこしは痛いのましかな。

ー木の下に腰を下ろすー

「きーらーきーらーひーかーるー」

誰だろう。
ー木の陰から覗いてみるー

そこには凄く綺麗な顔をした同じ年くらいの
小さな男の子がいた。

ガサッ

「誰?」

ー男の子の目の前に出るー

「こ…」
「こんにちはっ」

「なんで泣いてるの?」

「お母さんにすごく怒られたから」

「そっか」

「きっ君は?」

「俺はここで人生を終えようと思って」
「?」

「アンタはわからなくていいんだ」
「俺はこの人生の前の人生つまり
前世の記憶があるんだ」
「前世で誰よりも負けないような恋をしたんだ」
「その恋の相手とやっと結ばれたと思ったら」
「俺は…俺はアイツを…」

ー救えなかったー