あ、と付け足すように増永先生は俺に言った。

「兄弟だろうと先輩後輩関係に違いはない。練習の時だけでいいから、名前に先輩を付けて呼びなさい。」


「わかりました。」

俺は返事をすると、兄ちゃん…いや、

遥斗先輩に向かって挨拶をした。



「よろしくお願いします。遥斗先輩」

俺が言うと兄ちゃんは照れくさそうに笑って

「よろしくな。涼介。」

と言って俺の頭の上でポンポンと手を弾ませた。




~涼介side end~