ノラと呼ばれた男【弐】

「あ゛?…………お前、誰」



と、言いたくなるのは仕方ない。

無駄にイケメンすぎる野郎なんて、ぶっちゃけ数少ない。その中に、誰が含まれているかは秘密だが、





その数少ないイケメンの中に、



間違いなく、こんな男はいない。もしかしたら俺が忘れてるだけか?と、自身を疑ったが可能性は少なく、

こんだけいい面した奴を忘れるわけがねぇ






大体、こう見えて俺。記憶力はいい方だし


断言して言える。コイツと俺は初対面だ








(敵か、味方か、なんて考えてる暇はねぇよな)


溢れる溜め息。飛び火にも程がある、とは思っても言わねぇ。ケンカ上等

最近暴れてなかったから溜まってたんだよなぁストレス




軽く準備体操(関節鳴らし)をしつつ、襲いかかってくる輩に拳を入れる

背中は任せろ、なんて言う必要もねぇか





コイツ俺より強ぇだろ

んだよ、その取り巻くオーラ




(殺気、とは違う………………、)

この威圧感。何もされてねぇのに、息しずれぇとか、詐欺だろ




もし、コイツがいきなり……さっきみたいに男を俺にぶん投げて来たら、と、考えればゾッとする

どこのどいつか分からない上に、初対面が“あれ”だったせいか、




共に闘ってんのに、このイケメンにも注意しとくなんて……めんどくせぇ

んな芸当できるか、と自棄になり




「味方か?」と聞いたところ

「さぁな、ま、知りたかったら“これ”片付けてから問いただしてみてもいいんだぜ?」




と、すげぇ分かりやすい答えが帰って来た

つまり“これ”を倒すまでは間違いなく味方、だ