ノラと呼ばれた男【弐】







挑発的な言葉。


だが、佑月には充分すぎる台詞だったらしい。ニヤリと笑って「それ、分かりやすくていいな」と、俺の意見に同意した










伊月が「冷静」なら、佑月が「熱血」って奴なのは最初から分かっていた

多分、無駄に真っ直ぐで。
曲がった事が嫌い。でなければ、迅と伊月がタイマンしたときに“あんな顔”はしなかった筈だ



傍観してるだけの佑月、

だが、奴の表情は伊月と共に“闘って”る顔をしていた。もし、迅が最後に寸止めしなければ、殴られていたのは伊月ではなく飛び出しそうになっていた佑月だったかもしれない


そんな佑月の覚悟すら、多分迅は気付いてて。だからこそ彼等に協定の話を持ち掛けたのではないだろうか



「んじゃ、まぁ、清掃作業すっかな」



ぐっと、伸びをしながら近場にいた奴の顎に拳を入れる佑月。

その目は生き生きとしていて、



「嗚呼、ボランティアだがな」



「それゆーなよ、殺る気が削げんじゃん」






血の気が多い奴め。と、内心毒づいた