少しばかり困った様な顔して苦笑するから、








「ごめん、ありがとう」


佑月の言葉に甘え、一階とは反対方向である1-Sへと走り出す。

そんな俺の後ろ姿を見送った佑月もまた、一階へと駆けて行く






ごめんな伊月、お前に……………………





お前にばっか背負わせて



今度は俺が、俺らが大切な場所……守ってやんよ












と、小さく佑月が呟いた事など誰の耳にも入らず、


佑月だけが知る、己の呟き















それは決して語られる事のない、伊月に対する『忠誠』だ