ノラと呼ばれた男【弐】










口を開きかけた……………………







その瞬間、

























多数の悲鳴が校内に響き渡った



(は?何事!?)

直ぐ様、状況判断がしたくて耳を澄ませば割りと直ぐ近くで何かが次々に割れる音がした。

音からして1階だ。

因みに私が今いるところは2階で、

階段を27段降りきれば一階に辿り着く。







どうする?迅たちに伝え…………、


「伝えるべきか」と、思考を巡らせていた私の視野に入ったのは向かい側の1階、窓側で。

複数の男らがバッドを片手に構内のガラスを叩き割っていた。







(何かが割れる音って………………この音か、)


にしても、なんで不良が此処で暴れてる?いや、その前に1階にはまだ一般の生徒が…………………………、










ぐるぐると回る思考。

それが邪魔で、一度落ち着くために息を吐き出した





落ち着け、今する事は…………慌てる事じゃない


私なら…………いや、『俺』なら、










………………………………どうする?




閉じた瞼をゆっくりと、上げ、手元に視線を移せば搖がくれた『それ』が視野に入った