◆◆◆
「なんでだか分かるか?」
と、普段は考えられないほどの優しい声で親父が問う。今日もまた酒。
違うと言えば、今日は機嫌がいい事だけ
上機嫌で「山さん」との出会いを話してくれた。親父が語る「昔の親父」
もし、山さんが死ななければ……
親父は優しいままの人間でいられたのだろうか?
山さんが死んだ日に。
………………………………………………俺が産まれた。
可愛い訳がない。いつ抱いたかも分からない女が「貴方の子よ」などとほざき、結婚届けを突きつけられた親父にすれば、
血が繋がっていようが、他人に近い感覚なのだろう。
親父が酔った際。口走る一言の中には、
『山さんが死んだからお前が産まれた』
『お前が山さんを殺した』
『俺はダメで屑な人間だからお前も屑だ』
などを言われ。言われるだけならまだしも、殴られ蹴られ。最悪の日は消えない印を押し付けられた事もある。
もう、一生消えない俺の傷
それでも幸せだと、…………思えてた
親父はどうしようもない人だが、俺の姉は優しくて。頭が良くて。
自慢の家族だった
そう、あの日が来るまでは。
「なんでだか分かるか?」
と、普段は考えられないほどの優しい声で親父が問う。今日もまた酒。
違うと言えば、今日は機嫌がいい事だけ
上機嫌で「山さん」との出会いを話してくれた。親父が語る「昔の親父」
もし、山さんが死ななければ……
親父は優しいままの人間でいられたのだろうか?
山さんが死んだ日に。
………………………………………………俺が産まれた。
可愛い訳がない。いつ抱いたかも分からない女が「貴方の子よ」などとほざき、結婚届けを突きつけられた親父にすれば、
血が繋がっていようが、他人に近い感覚なのだろう。
親父が酔った際。口走る一言の中には、
『山さんが死んだからお前が産まれた』
『お前が山さんを殺した』
『俺はダメで屑な人間だからお前も屑だ』
などを言われ。言われるだけならまだしも、殴られ蹴られ。最悪の日は消えない印を押し付けられた事もある。
もう、一生消えない俺の傷
それでも幸せだと、…………思えてた
親父はどうしようもない人だが、俺の姉は優しくて。頭が良くて。
自慢の家族だった
そう、あの日が来るまでは。


