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俺の親父-慎二は、クズの塊で出来た人間で、
高校で暴力事件を起こし、強制退学。その後、建設会社で働くも、続かず親のスネをカジリ生活していたらしい。

が、二十歳になった親父は『酒』に溺れ『ギャンブル』に溺れ『女』に溺れた。毎晩の如く酒を飲み、女を連れ込み、憂さ晴らしに喧嘩をする毎日。



そんな中、再会した人が『山さん』で。

元建設会社の先輩だったらしい

『お前、そんな生き方して後悔すんぞ』

と、親父に釘を刺せたのも山さんだけだった。と、昔、親父が溢していた




あれは酒の勢いだったのか、あの日だけは酔った親父が珍しくも暴力を振るわなかった

親父が更正の道を進み始めたのは、23歳の時で、山さんが『俺の職場に来るか』と誘ったのがきっかけだったらしい

昔の職場で憧れてた先輩に声を掛けられ、迷う事なく頷いた――――――――…









『付いて行きます、先輩』



『ははっ。よせよ、先輩って柄じゃねぇ』


新しく入った職場では『山さんの知人』という事もあり、面接はなく、その日に採用され、

職場に案内され、付いて行けば目付きの悪さを弄られたものの受けが良く、前の職場より馴染み、
















気付けば山さんが誘ってくれた、あの日から‘’一年‘’が経っていた








嗚呼、俺、少しずつ変われてんだな




そんな実感すら持てた矢先、