ノラと呼ばれた男【弐】

「…………どーいたしまして」


笑顔が見れて、ほっとしてるのに、
時雨は無理してるんだろうな、なんて考えれば言い表せない感情がぐるぐると渦巻いて、

あの時、時雨は…………………………









何て言いかけた?


『助けて』って顔してた










でも、何から?

あの時、近くにいたのはお客の女性たち


ぺたぺたと触られている時………………目があって、

その時から既に顔色が悪かった





(まさか…………女性嫌い?)

と、思い至るが可能性は低そう。だって私には良く触るし、近くにだっている



じゃあ………………ほかの何か…………?







脳ミソをフル回転していた私は、自然と眉が寄る。顔はしかめっ面

そんな時、横にいた時雨が、


「なぁ、悪いんだけど窓開けね?」



「んあ?時雨さん暑いっすか?」



うっすらと額に浮かぶ汗を見て、クラスメートが直ぐ様、窓を開ける。

教室の窓は5つ

全部開ければ、中の籠った空気は直ぐに入れ換えられる。が、欲を言うなら換気扇も欲しいところだ。

普段は必要とすら思わないが、今日は、特別人の出入りが激しいから…………





って………………………………、



ふと、行き着く違和感。

何か………………引っ掛かる、











そう、あとちょっとで何かが……と言うより、複雑に絡まった糸がほどけそうな気がした………………が、

第三者によって、思考が中断されるのだった





「ハニイイイイイイイイイイイイイ


遊びに来たよん♪会いたかったぁー」