ノラと呼ばれた男【弐】

【姫川side】














『大丈夫?』





と、聞いたが、

時雨と視線すら合わない。俯いているせいもあり表情が隠れる。


「時雨?」






ねぇ、なんか本当に変だよ?



そっと近づき、肩に触れれば…………、








そのまま、ぐらり、と時雨が覆い被さった



「へ!?ちょっ、おもっ!」


ギリギリで支え、時雨の顔を覗けば、









え………………、嘘、寝てる?



あ。いや、違うか、気絶?失神?

うん、多分その中のどれかだとは思うけど、




「やっぱ、具合悪かったんだね」


気を失っている時雨の顔は、真っ青で、

よく、さっきまでシレっと立っていたもんだ。と思わず感心。






(せめてベッドかソファがあればなぁ、)

なんて愚痴りたくなるのも仕方ない、置いてあるのは机とイスが生徒の人数分あるだけだ。



ま、そりゃそうか普通の教室なんだし



「…………ま、仕方ないか」

何もないんだし仕方ない、うん。

なんて己に言い訳をしながら、そっと床に時雨を寝かせ、頭だけを私の膝に乗せる




謂わば膝枕、です