ノラと呼ばれた男【弐】

無理矢理、力任せに時雨を引き摺り歩く私は御客さんの視線もお構い無しに、

教室を出て、隣の教室『1-A』のドアを開ける。確か1-Aはフリーマーケットで、外で店を開いていたはずだ。

つまり、今、この教室は空き教室となるわけで、













「おいっ、おまっ、何考えて、」




と、狼狽える時雨。嗚呼、これってサボりになるのかな

ま、どうでもいいよ。それより、





「時雨」




「んだよ、」





「大丈夫?」



深い意味はなく、素直な疑問。

あの時、時雨と目があって……何か言いかけてたけど聞けなかった、






けど、口よりも目は語るんだよ時雨



あの時、時雨は言いかけたでしょ











『助けて』、と