ノラと呼ばれた男【弐】

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徒歩5~6分で学校に着いた私は、異変に気付いた。

校門を潜り、玄関で上履きからシューズに履き替えた私は、ふと首を傾げる



なんか今日…………人、多い?

やたら掲示板の前に人が集まっていて、







「あー、そっかぁ明日は創立祭かぁ」



「楽しみだねー!また花火上がるのかな?」



「今年は何すんの?創立祭」



「生徒会も忙しくなるね、御愁傷様」




などなど。様々な話し声が飛び交う中、

私も気になり掲示板へと近付いた





そんな私に気付いたらしい生徒らが、チラチラと見てる事など知らず、

況してや、



「やっべ…………顔ちっさ」



「かわいー……」




などと言う言葉が私に向けられている事など露知らず、

掲示板の前に出た私は、アホみたいに口を開けていた。顎が外れる数秒前←



只今、私、姫川 一華が目にしたのは、

でかでかと掲示板に書かれた「祝・創立祭!」という文字

下に書かれた日付は………………明日







「え…………明日って創立祭なのか」


ポツリと呟いた一言。

そう言えば、なんか昨日、竹松先生がHR で言ってた様な……、言って無かった様な←



上の空で聞いたこと、軽く反省中なう







「おっはよー、姫♪」



「はよ、バーカ」



「おはよ、一華ちゃん」




「はよ」



と、不意に掛けられた声に振り向けば、

顔見知りの面々たち




「おはよー、皆早いね」