なんて言いながら、結局は迅の奢りになった。
「屋台閉まってんなぁ、自販機でいいか」
と、一人で行く気らしい時雨。
てゆーか、この学校自販機あったの?
思わず校内の作りを思い出すが、それらしい自販機は私の記憶の中では見当たらず、
「私も行くっ!」
時雨と一緒に行く事にした。
「あ?んなら、お前ジュース持ちな」
「えー、無理、箸より重いもの持ったことない」
歩き出す時雨に、私は置いてかれないように小走りで追いかける。
そんな私に気付いたのか、少しだけ歩調のペースが落ち、
何故か悪戯な顔して振り返る。
「足が短いと苦労すんだろ、ば~か」
「………………はぁ!?短くないしっ」
「ははっ、無理すんなよ俺より小さい」
いやいやいやいや。アンタより身長ある女子って、私見たことないんだけど!?
てか、私、標準だから
だって、日本の平均身長って160センチでしょ?なら後、二センチだし。
「本当、ちっさいよなぁ」
「ちょ、何、喧嘩売ってる!?」
染々言われるような事じゃないんですけどっ
思わず時雨を睨めば、ぐしゃり、と乱暴に頭を撫でられた。次は子供扱いか
「いや、ただ、こんなチビなお前に……なんか救われてんなぁ、ってさ」
「………………え?」
「藍が辛そうな顔、しなくなった
羽音が心なしか楽しそうで、
迅は前より優しくなった、
お前ってすげぇよ、」
居てくれてありがとな。と、それはあまりにも小さな声で告げられた。


