ノラと呼ばれた男【弐】


最初に中庭に付いたのは誰だったのか、

全員が息を切らし、膝に手をつく、





「はっ、……やっべ、きっちー」



「誰だよ、走るとか言った単細胞は」



「時雨でしょ?」



「嗚呼、時雨だな、フライングしまくりで」







どさ、っと、そのまま地面に寝転がる時雨、藍、羽音、迅

「何、俺ら、青春しちゃってんだかぁ」


「確かに。運動不足って染々思い知らされた」





なんて言いながら、ふと、唯一、寝転がらずにいた私に皆が視線を向ける

「つか、お前、息乱れてなくね?」


「え?…………そう?」

まぁ、確かに皆みたいには乱れてないかも。あ、別に手抜きして走った、とかじゃないからね


ただスカートだと走りにくい。ってのは学んだ(笑)




「……なんか喉渇いた、ね、誰か買ってきてぇ」





そう呟く藍。たまに甘えただよね、

なんて思っていれば…………何を考えてか時雨が起き上がる。





「仕方ねぇなぁ、ついでに買ってきてやるから俺の分の金だせや」



「はぁぁ~?それ、『買う』とは言いませんけどぉ、ただの集りじゃーんカツ上げ反対」