ノラと呼ばれた男【弐】

【搖side】




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試着室に一華が籠る事、20分

「ハニー?まだー?」


「ま、…………まだっ、開けないでよ!?まだだからね!?」





にしても遅い。
服ってそんなに着るのに時間掛かるもん?いや、分かんね。

いっそ試着室に一緒に入れば良かった

なんて真顔で考えていたら、俺の心中を察したらしい司が冷めた視線を俺に注いだ。




このムッツリが、

とか何とか毒づいていそうで嫌だ。

「ねぇハニー?」


「まっ!まだだってばっ!着てたとしても開けちゃダメだか…………、」





うん、待てなかった。

思わず、というか。絶対着替え終わっていると核心した為、勢いよくカーテンを開けた。


………………………………が、








思いの外、と、言うより、想像以上に愛らしい姿の一華が立っていた。

しかも、半泣きの顔で。


顔は赤く、瞳すら潤んでいる彼女。
そんな彼女は慌てて身体を縮め、背を向ける。大胆にも背中は素肌が露に。

色白さがより一層強調された

「なっ、なんで開けんのっ!


まだ心の準備とか出来てなかったのに馬鹿っ」




「…………」



………………レア、とか通り越して、











(やべぇ………………油断した、)


何故か俺まで頬が赤くなる。

……んな何も知らない純真無垢な子供じゃあるまいし、

っっっって、




横から(司)の視線がうざい。