ノラと呼ばれた男【弐】



…………………………は?


いやいやいやいや、………………はい?








「え?なんで?この格好、ダメ?」



「ダメじゃねぇけど、ダメ」

くしゃりと、頭を優しく撫でてくれる搖

何すんだっ、って意味を込めて搖を睨めば、

「俺さー、今日すげぇ頑張ったんだよ」



「?」



「馬鹿みたいに死屍累々を放置してたから、後始末に追われてさー

途中でクソガキ、……生徒会連中に『暇なんですか』なんて嫌味は言われるしー







あー、も~、ダメ、精神ズタズタなのに、ハニー構ってくれないしー?」




ちょっと着替えてくれたら、即効機嫌直すのになぁ。などと傍らで語られてしまえば、

まぁ、罪悪感にも輪がかかり、





「~~~っ、分かったってば!着替えればいいんでしょ!?」

こんなキラキラ光るワンピース着るとか、どんな罰ゲームだこの野郎っ

似合わない。って自覚してるから、普段からスカートなんて履かないのに、






………………今日は厄日だ。

「さっすが俺のハニー!!!はい、試着室にレッツゴー♪」

器用にも、あっさりとマネキンからワンピースを脱がし、それを渡す竹松先生

お前もグルか、





思わず、じとっ、と見やれば竹松先生と目が合った。


「お前用だから、着てくれたら俺も嬉しい」






困り顔ではにかまれてしまえば何も言えず、寧ろ……………………、


先生の寝不足って…………私のため?








勘違い野郎かもしれないけど、なんか、


ちょっとだけ、くすぐったくて、

嬉しくて、