「ふっ、…………楽しかったか」
と、脈絡のない質問に「?」を浮かべたのは僕以外で、
まるで僕には…………………………、
イチと話せて楽しかったか、
と、聞かれている気がした。
勿論、僕がイチを追って抜けたのは誰も知らない筈だ。
(……んとに、この人には敵わないなぁ)
全てを見透かされている感覚。
けれど不思議と不快感はなく、
寧ろ安堵するのは……………………、
迅が持つカリスマ性なのかもしれない
「…………ノーコメントです、
そ、……それより、………………後少しの御祭、……………………楽しみましょう」
時刻は夕方の5時。
後30分で創立際も終る時間。
名残惜しいが、まだ終わりでない。
今、来店されてるお客を笑顔で送り出してこそ。無事に今日を終えた、と言えるだろう
だから邪魔してくれるなよ、壽
毒付きたくなる一方、口元は上げたまま
クラスメートが知る「田中」を演じきる


