ノラと呼ばれた男【弐】







やんわりと、掴んでいた手をほどかれ、















代わりに、去り際。


「じゃ、また後でねイチくん」












と、囁かれた。


………………なんなんだ、ほんとに







『あー……取り込み中だったか、』

右手に握る携帯から聞き覚えのある声
不意打ち過ぎて、肩が揺れた。
よく見るとスマホの画像は『通話中』と言う文字が。

あ、……竹松先生と電話してたんだった





無理矢理我に戻され、慌てて耳にスマホを押し付け、


「田中って何者?」











今さっき抱いた感情を口にした。