眉をハの字にして笑う。

やはり最初に抱いた印象通り、搖と同じくお節介、なのかもしれない。

まぁ、搖の場合ただただ煩い時もあるけど、





荒れてた時期にはトラブルメーカーなんて言われていたらしい。

「さ、ほらほらお二人さん、休憩何時までなん?そろそろヤバいんとちゃう?

わいも、気分悪くて休んでた奴に任されてんねんけど……そろそろ代わってもらわな目立つねん、わいイケメンやしな」


「あ、じゃあ僕、代わりましょうか」






作り方はさっき見て覚えたし、

多分見た目だけなら真似できる(ただし味は保証できないが)

「何言うてんねん、極力校内の方におったほうがええで


誰が来てるか…………分からんからなぁ」




「………………そっすね」


微かに、迅の空気が張り詰めたものになる。その異変に男も気付いたのか、同様に笑顔が消えワントーン声が下がった。

「ま、用心に越した事はないしな」



「………………」



「今の頭が決めた事や、わいは何も言わんけどな…………

代替わりして舐められたら、こちとら大人しくはないで」





ま。頑張りや~。

と、最後は緩い口調で言われたが、迅は強く頷いていた――――――――――

迅の立場を簡単に言ってしまえば、『覇王の頭』になるのだろう。もしかしたら肩書きしか見ない人がいて、

迅を苦しめるかもしれない、

それでも彼は…………………………








「アンタらが残した此処も、族も、引っくるめて俺が守っていきます」


曇る事なく断言するのだろう

私の目の前に立つ、その背中。
決して迅は私が『守りたい』と思っても、守らしてくれるほど弱くはない



それなら………………いっそ、













隣で歩いて見てみたい。