ノラと呼ばれた男【弐】


























今、なんて言ったの?






と、聞き返したかったのに、それが出来なかったのは………………


私の頭を撫でる迅の表情が、いつも以上に優しかったからだ、











(……………………………………迅?)


何か言いたくて、
でも、それが言葉にならなくてもどかしい。結局、私は口を嗣ぐんだ。

そんな中、なんとも表現しにくい空気の中、割って入ったのは………………、




「へいっお待ち!次の方、何味何パック食う?1パック100円からだぜ」


たこ焼きを焼いている男で、頭にハチマキを巻いている。

額にはうっすら汗が見え、捲り上げた長袖シャツで乱暴に拭う仕草は何故か様になっていた




「醤油味2パックくれ」



「へいへい、ちょい待ちな、すぐ焼けるからよ」



「ああ、悪いな」